話題になっている、中川翔子さんの本名に関連する「薔」の漢字。
この「薔」の漢字が名前に使用できないことはご存知でしたか?
ネットでも、この「薔」の漢字について話題になっています!
Yahoo知恵袋
薔←この文字は何故人名に使えないんでしょうか?
では、「なぜ「薔」を名前に使うことができないのか?」その理由は、「常用漢字・人名漢字」に含まれていないからです。
どういうことなのか?この記事では、「薔が名前に使えないのはどうして?」「おなじみの植物の漢字も人名には使えない理由とは?」「名前に使えないその他の条件」などについてご紹介していきます。
目次
薔が名前に使えないのはどうして?
「薔」の漢字が名前として使えない理由は、この漢字が常用漢字2136字や人名用漢字863字のいずれにも属していないからです。
これらの漢字は合わせて2999字に限定されており、日本語に存在する約5万字の漢字の中で、名前に使えるのはわずか3000字程度。
他の約6%にあたる47000字は、名前に使えないんです。
残念ながら「薔」はこの中に含まれておらず、名前として認められていないのが理由となります!
常用漢字とは
常用漢字(じょうようかんじ)とは、「法令、公用文書、新聞、雑誌、放送など、一般の社会生活において、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安」として、内閣告示「常用漢字表」で示された現代日本における日本語の漢字である。現行の常用漢字表は、2010年(平成22年)11月30日に平成22年内閣告示第2号として告示され、2,136字、4,388音訓(2,352音、2,036訓)から成る(一覧)。
常用漢字は、漢字使用の目安であって制限ではない。一方、日本の学習指導要領では、義務教育の国語で習う漢字は常用漢字のみと規定している。
wikipediaより引用
簡単に言えば、日本の日常生活において一般的に使われている漢字を指します。
また、あくまでも目安なので、時代とともに今後増える可能性もあります。
人名用漢字とは
人名用漢字(じんめいようかんじ)は、日本における戸籍に子の名として記載できる漢字のうち、常用漢字に含まれないものを言う。法務省により戸籍法施行規則別表第二(「漢字の表」)として指定されている。
wikipediaより引用
つまり、常用漢字以外で人名に使っても差し支えのないことが認められている漢字です。
名前に使える漢字のルールとしては以下のようになっています。
<名前に使える漢字のルール>
- 法的制限:名前に使える漢字には法律の制限があるが、読み方には特に規定がなく自由。
- 歴史的、一般的な読み:基本的には、漢字の名前には歴史的または一般的に認識された「音読み」「訓読み」を使用するのが一般的。
- 名前専用の読み方も可能:名前専用の読み方である「名のり」を使うことも可能。
- 読みやすさの重視:子供が将来困らないように、読みやすく理解しやすい名前を選ぶことが望ましい。
このようになっているんです。
中川翔子の名前は「薔子(しょうこ)」になるはずだった
中川翔子さんの本名問題は、「薔」の漢字が使えないことで、彼女の母親はもともと「薔子(しょうこ)」という名前を考えていたものの、役所で使用不可とされたため、結果的に「しようこ」という名前になりました。
これは、役所での双方の誤登録によるもので、中川翔子さん自身もこの名前について深く考えることがあるようです。
この投稿を見ると、実は、「中川しようこ」は画数が最強とのこと!
画数などもふまえると、名前をつけたり、漢字を選ぶのって難しいですよね。
おなじみの植物の漢字も人名には使えない理由とは?
「薔」のような植物関連の漢字は、名前に使えないケースが多いです。
これは、そのような漢字が日常的にあまり使われておらず、常用漢字や人名用漢字に含まれていないためです。
特にお気に入りの植物や花の名前を子供に付けたい場合は、事前に注意が必要です。
名前に使用可能な漢字は、全漢字の中から約3000字に限られています。
以下は、意外と知られていない使えない植物で使われる漢字の例となります。
- 薔(しょう)
- 薇(び)
- 棗(なつめ)
- 繚(りょう)
- 玻(は)
- 茗(めい)
- 赫(かく)
- 杞(き)
- 荅(とう)
- 珪(けい)
- 莓(いちご)
- 檸(れ)
薔(しょう)
美しい「薔薇」の薔(しょう)の一字ですが、常用漢字ではないため使用不可となっています。
薇(び)
同じく「薔薇」の薇(び)の一字であり、常用漢字でないため使えません。
棗(なつめ)
植物である「棗(なつめ)」と読まれる漢字ですが、常用漢字には含まれていません。
繚(りょう)
「百花繚乱」に使われる繚(りょう)の一字ですが、使用は許可されていません。
玻(は)
藻類に使われる「玻(は)」ですが、常用漢字ではないため、名前として使うことはできません。
茗(めい)
茶を意味する漢字「茗(めい)」ですが、名前としては使用不可です。
赫(かく)
燃え盛る火を象徴し、植物名にも使われる「赫(かく)」ですが、常用漢字に含まれていません。
杞(き)
植物のクコに関連する漢字「杞(き)」は、名前には使えません。
荅(とう)
荅(とう)は、小豆を意味しますが、常用漢字ではありません。
珪(けい)
「珪藻土=けいそうど」で使われますが、「珪(けい)」は特定の王が付く漢字で、使用が許可されていません。
莓(いちご)
旧字体の莓(いちご)は使えませんが新字体の「苺」は使うことができます。
檸(れ)
檸(れ)は、「檸檬=レモン」で有名な漢字ですが、名前には使えません。
名前に使えないその他の条件
子供の名前に使えない漢字には様々な理由があります。
例えば、親族と同じ漢字や、読み方が異なっても、市役所での名前の申請が受理されないことがあります。
子供の名前に親族と同じ漢字を使用すると、申請が受理されない可能性が高いです。
例えば、親や兄弟と同じ漢字を含む名前は避けるべきです。
読み方が異なっても、漢字が同じであれば拒否されることがあります。
名前に使えない漢字は今後使えるようになるかも!?
漢字の使用基準は時代によって変わることがあります。
たとえば、2017年に「渾」が人名漢字として追加された事例があります。
常用漢字や人名漢字に含まれていない漢字も、時代の変化によって名前として使用可能になる可能性があります。
名前に使える漢字の確認方法とは
名前に使える漢字の範囲を知りたい場合は、文化庁の公式サイトや法務省の公式サイトで公開されている常用漢字や人名用漢字のリストを参照すると良いでしょう。
文化庁
常 用 漢 字 表
法務省
人名用漢字表
これにより、名前に使える漢字の範囲を正確に理解し、適切な名前を選ぶことができます。
まとめ
薔が名前に使えないのはどうして?についてご紹介してきました。
中川翔子さんの本名問題に関連し、「薔」の漢字が名前に使用できない理由が話題になっています。
この漢字は、常用漢字2136字や人名用漢字863字のいずれにも属しておらず、日本語に存在する約5万字の漢字の中で名前に使えるのはわずか3000字程度。
特に「薔」のような植物関連の漢字は、常用に使われないため、名前に使えないことが多く、中川翔子さんの本名も「薔子」とすることができなかったため、「しようこ」となりました。
名前に使える漢字のルールには法的な制限があり、一般的な「音読み」「訓読み」や名前専用の「名のり」が使用されることが一般的です。